D2C事業で成功を収めるため、D2Cコンサルタントの導入を検討している方もいると思います。
しかし実際には、「コンサルタントの導入が原因で、かえって失敗してしまった…」という事例もあります。
コンサルタントを導入したにもかかわらず、失敗してしまう要因はいったいどこにあるのでしょうか?
この記事では、D2Cコンサルタントを導入することで失敗してしまう3つの要因と、成功するためのコンサルタントの選び方を解説します。
D2Cコンサルタント導入の意義
D2Cコンサルタント導入の意義は、D2C事業に関わるさまざまな業務・体制を、安心して任せられたり、全体戦略を適切にしてくれたりする点にあります。
「流通コストの削減」や「コアなファンの獲得」など、メリットも多いD2C事業。
しかしその一方で、
- 商品開発
- ブランディング
- 顧客の獲得
- 商品の配送 …など
あらゆる業務を総合的にこなさなければ、成功は難しいです。
D2Cで成功を収めるためには、複雑に絡み合った要素を、ひとつひとつ丁寧に乗り越えなければならないでしょう。
D2Cは近年人気のビジネスモデルですが、まだその歴史は浅いものです。
(D2Cという考え方は昔から存在したものの、デジタルを積極的に活用した『デジタルD2C』の歴史はまだ浅い)
このため、十分な経験やノウハウを持つ企業は少ないという実情があります。
だからこそ、D2Cの立ち上げから運用まで、伴走者としてサポートしてくれるコンサルタントが必要となります。
信頼できるコンサルタントを確保できれば、D2Cブランド展開においても、企業側はコア業務だけに集中できるというメリットが生まれるでしょう。
D2Cコンサルタント導入で失敗する要因
D2Cブランドの数が増えている今、他社との差別化のため、D2Cコンサルタントを導入する企業も増えてきています。
ではなぜ、「導入が、かえって失敗の原因になってしまった」という事態に陥るのでしょうか?
考えられる要因は、以下の3つが挙げられます。
失敗要因①:コンサルタントの改善案を実施する体制ができていない
コンサルタントは、D2C事業を成功させるため、さまざまな改善案を提案をします。
現状の状況から問題点を洗い出し、それを解決するためにはどうすれば良いのか、新たな戦略を練ってくれるでしょう。
ただし、改善案を提案されたからといって、それが実施できるかどうかは別の問題です。
- 改善案は提示してくれたものの、実施するためのシステムがない
- 現在の状況では、改善策のオペレーションが組めない
改善策の提案以外の支援体制が整っていなければ、せっかくの戦略も意味を成しません。
・D2C事業で課題が見つかる
↓
・コンサルタントが改善案を提案
↓
・現場で実践できない
↓
・課題解決に結び付かない(D2C事業の失敗)
中でも多く見られるのが、「コスト削減のため、自社でできることは自力でがんばろう」として失敗に陥るケースです。
非常に早いスピードで状況が変化していくD2Cの世界で、自力で対応できることには限界があります。
実施体制が伴わないまま、戦略だけを授けられても、失敗する可能性が高くなるでしょう。
失敗要因②:事業経験が乏しい若手コンサルタントが担当
担当するコンサルタントの事業経験も、失敗要因の一つになり得ます。
非常に早いスピードで状況が変化するD2Cにおいて、素早い対応を求められるのは、システムやオペレーションだけではありません。
コンサルタントが考える戦略にも、臨機応変な対応が求められます。
充分なノウハウを持たない若手コンサルタントの場合、提案内容に限界が生まれてしまう可能性もあるでしょう。
提供されるコンサルティングが、D2C事業の部分的なものに留まれば、当然その成果も出にくくなってしまいます。
・D2C事業で課題が見つかる
↓
・コンサルタントから十分な改善策の提案を受けられない
・提案された改善策を実施したものの、効果が得られない
↓
・課題解決に結び付かない(D2C事業の失敗)
もちろん、「若手」ではなくても、経験や提案力に乏しいコンサルタントは存在しています。
失敗を避けるためには、コンサルタントの質を見極めることも、忘れてはいけない要素と言えます。
失敗要因③:紹介される提携パートナーの質が低い
コンサルタントを導入するメリットの一つが、提携パートナーの紹介です。
D2C事業を行うと、あらゆる業務を外部と提携して進めていくことになります。
その際に、知見のあるコンサルタントから適切なパートナーの紹介をいただければ成功までの近道になるでしょう。
しかし、紹介される提携パートナーの質が低ければ、十分な成果が得られなくなってしまいます。
コンサルティング会社には、それぞれ関係性のある提携パートナーがいます。
会社によっては、「D2C事業に潜む課題がどうあれ、関係性のある提携パートナーの中から選ぶ」というケースがあります。
「まず課題を明らかにした上で、適切な提携パートナーを探す」という流れと比較すると、その差は明らかでしょう。
・D2C事業で課題が見つかる
↓
・課題解決のため、コンサルタントから提携パートナーの紹介を受ける
↓
・提携パートナーが十分な成果を出せない
↓
・課題解決に結び付かない(D2C事業の失敗)
もちろん、D2C事業失敗の裏には、コンサルタント以外にもさまざまな要因が隠されています。
その他の失敗要因に関しては、下記の記事で丁寧に解説していますので、ぜひこちらも併せてチェックしてみてください。
D2Cコンサルティング会社選びのポイント
D2C事業で成功を収めるためには、どのコンサルティング会社を選ぶのかが、非常に重要なポイントとなります。
コンサルティング会社を選ぶ際の見極めポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント①:コンサルティングの全体像が見えるか
コンサルタント導入で失敗しないためには、どのようなサポートを受けられるのか、全てのフェーズで確認できることが大切です。
- 事前準備フェーズ
- 戦略立ち上げフェーズ
- 実行サポートフェーズ
それぞれのフェーズでどのような支援を受けられるのかがわかっていれば、「改善案があっても実行できない」といったトラブルは避けられるでしょう。
わからない点や不安に感じる点についても、事前に確認が可能です。
ポイント②:実現可能な提案か
コンサルタントから提案される改善策が、常に実現可能とは限らないのが現実です。
企業の状況や実態に合わせて、実現可能な提案をしてくれるかどうかにも、注目してみてください。
要は、自社に合ったプランを提案してくれるかどうかということは最も大切なことの1つです。
響きの良い言葉だけではなく、本当に実現できるのかどうか、その実行体制にまで目を向けましょう。
ポイント③:経験豊富なコンサルタントが担当するか
コンサルタントを選ぶ際には、その経験にも注目してみてください。
D2Cブランドの立ち上げ・運営には、さまざまなノウハウが求められます。
経験がなければ、状況に応じた提案や戦略の立案は難しいでしょう。
気になるコンサルタントを見つけたら、過去の経験について、積極的に深掘って質問してみてください。
安心して依頼できるかどうかの、指針になるでしょう。
まとめ
D2C事業成功のために、欠かせない存在となってきているD2Cコンサルタント。
しかし実際には、「コンサルタントの介入が原因で失敗に終わってしまう」という事例も存在しています。
コンサルタントは、D2C事業戦略の中核に担う存在です。
失敗の要因や選び方のコツを頭に入れた上で、適切な人材を探してみてください。