D2Cブランドを運営する上で、物流アウトソースは切っても切れない関係にあります。
この記事では、ポストイン配送のメリット・デメリット、導入事例をご紹介します。
ポストイン配送とは
ポストイン配送とは、自宅のポストに投函できるサイズの荷物を、再配達・対面無しで受け取りできる配送サービスです。
ポストイン配送の代表格ともいえるヤマト運輸の「ネコポス」は、右肩上がりに利用者実績を伸ばし、直近の対前年比は108%となっています。
ポストイン配達が拡大する背景
ポストイン配達が拡大した背景には、
- 非対面受け取りの需要が増加
- CO2削減に向けての企業努力
が挙げられます。
新型コロナウイルス感染症の影響や、共働き世帯の増加に伴い、対面接触無しで荷物を受け取るサービスのニーズが高まりました。
受け取る側からすると、自宅で配達を待つ必要がない、というメリットがあります。
また、環境負荷低減に取り組む企業では、ポストイン配達を前提に、商品企画を進めるケースも増えています。
とりわけ物販のサブスクリプションサービスでは、手軽な量を毎月届けるというサービス特性から、ポストイン配送が有効活用されています。
ポストイン配送のメリット
配送コストの削減
D2C事業を行う上で、『配送料』は利益を圧迫するため、配送コストはなるべく抑えたいところです。
ポストイン配送は、対面での発送と比べると、費用を約半分に抑えることができます。
1販売あたりの利益を確保しやすいのは、大きなメリットです。
環境問題への配慮
ポストイン発送は、再配達の手間を省くことができます。
再配達率がたった1%低下するだけで、CO2排出を約2万トン削減することができます。
再配達防止の取り組みは、地球と私たちの快適な未来のために取り入れられる、CO2の排出削減アクションです。
また、梱包資材の脱プラ、エコ商品に切り替えることにより、環境問題へも配慮できます。
SDGsが採択されてから、環境に対しての意識がより一層高まっています。FSC®認証ロゴ入りダンボールや、紙製クッション封筒など、環境に配慮したエコ商品を採用した取り組みが可能です。
ポストイン配送のデメリット
サイズに制限がある
ポストインサイズではない商品を送ることができません。
発送が禁止されていない荷物か、投函可能なサイズかどうかの確認が必要です。
サイズの規定は配送サービスによって異なるため、各種サービスの確認をしましょう。
追跡サービスを利用することができない
また、追跡サービスを利用することが不可能という点もデメリットです。
補償は一切つきませんので、商品が届いたかどうかの確認ができない点は注意してください。
D2Cブランドでのポストイン配送導入事例4選
D2Cブランドの中でも、とりわけサブスクリプションモデルで、続々とポストイン配送が導入されています。
以下、4つの導入事例をご紹介します。
➊ SAKEPOST
SAKEPOSTは、毎月100ml × 3銘柄の日本酒がポストに届く定期便サービスです。
日本酒は、主に新潟県の地酒を取り扱っており、瓶ではなくパウチスタイルのお酒がランダムに3種類届きます。
1ヶ月で3銘柄、12ヶ月で36銘柄を楽しむことができます。
公式サイト:https://sakepost.jp/
❷ Post Coffee
Post Coffeeは、オンラインでできる無料の「コーヒー診断」によって、30万通りの組み合わせの中からパーソナライズされた3種類のコーヒーが届くサービスです。
ポストインサイズのボックスで、コーヒーだけではなくフィルターやドリッパーなど、ユーザーのコーヒーライフ体験をアップデートするきっかけをお届けしています。
公式サイト:https://postcoffee.co/
❸ bloomee (ブルーミー)
ブルーミーは、会員数10万世帯を突破する、日本初・最大規模の花のサブスクリプションサービスです。
200店舗以上の提携生花店から、毎週季節の花をポストにお届けしています。
プランは550円・880円・1,980円の3種類で、お届けの期間は毎週か隔週で選択することができます。
公式サイト:https://bloomeelife.com/
❹ snaq.me (スナックミー)
スナックミーでは、おやつという単なる「モノ」ではなく、おやつ時間を楽しむ「おやつ体験」を提供しています。
月額1,980円から、毎月変わる100種以上のおやつの中から、食べきりサイズ(約20~30g)で、毎月自宅のポストに8つ届きます。人工添加物、ショートニング、白砂糖などを使用していない、ナチュラルな素材を使用しています。
公式サイト:https://snaq.me/
時代の流れに沿ったポストイン配送を活用しよう
ポストイン配送は、今に始まったサービスではありません。
再配達を減らそうとする動向や、非対面の受け取りが推奨される中、改めて注目されています。
ポストイン配送は宅配便と比べて送料が安く、サイズの合う商品であれば、利用しない手はありません。
一見、適さないと感じる大きさの商品でも、サブスクリプションサービスの活用例もあり、より良い購買体験の提供にもつながるでしょう。
アウトソーシングを使い成功させるためのD2C物流とは
D2Cに限らず、物販を行う場合、配送の負荷は少ないものではありません。
物流を管理するために、次の2つの仕組みが重要になります。
- オペレーションミスがないシステムを使った仕組み
- 自動的に出荷できる仕組み
この仕組みを既に取り入れている外部委託先に代行してもらうことで、安心して物販ビジネスを行うことができます。