D2C事業で成功を収めるために、欠かせないのがファンを増やすマーケティング戦略です。
効果的な戦略を実施すれば、より多くの顧客獲得につながっていきます。
この記事では、D2Cのマーケティング戦略一覧と、おすすめマーケティングツールを紹介します。
D2Cのマーケティング戦略一覧
D2C事業で効果的なマーケティング戦略を実施するためには、D2Cならではの特徴を理解することが大切です。
従来のマーケティング戦略は、「不特定多数」を意識して行われてきました。
主にテレビや新聞などが挙げられるでしょう。
しかし、D2C事業の場合は、それだけでは思ったような効果が得られない可能性もあります。
これまでよりも絞り込んだ顧客を相手に、より強力なファンになってもらう必要があるでしょう。
そのために必要な戦略一覧は、以下のとおりです。
①ペルソナの選定
一言で戦略マーケティングと言っても、誰をターゲットにするのかによって、その内容は変わってきます。
D2Cが中長期的に安定した経営を行うためには、リピーターの獲得が急務です。
そのためにも、まず訴えかけるべき顧客の層を明らかにしましょう。
ターゲットを明確にするためには、まずペルソナを作成しましょう。
一見、事業とは関係ない部分まで詳細な設定を作り込むことで、効果的なマーケティング戦略を立てやすくなります。
ペルソナ作成時には、ヒアリングやアンケート調査結果を参考にするのがおすすめです。
ユーザー側が何を求め、どのような心理を抱いているのか、事実をもとに作成してみてください。
②D2Cブランドの世界観を表現する
ターゲットやペルソナを明確化したら、次は彼らに向けて、ブランド独自の世界観を表現しましょう。
ブランドが持つ独自のストーリーや、個性的で魅力的なコンセプトのこと
どこでも同じようなモノを入手できるようになった今、従来とは異なる視点で購入対象を選ぶ顧客が増えてきています。
- どんなブランドがどのようなコンセプトで作った商品なのか?
- ブランドのコンセプトに共感できるかどうか?
- ブランドが打ち出している価値観に、自分も価値を見出せるか?
こうした流れは、特にミレニアム世代やZ世代において顕著です。
Webサイト上のコンテンツやブランドが発するメッセージ、商品カラーなど、あらゆる手段でD2Cブランドの世界観を伝えていきましょう。
③SNSで直接ユーザーとコミュニケーションをとる
SNSは、直接ユーザーとやりとりできる便利なツールです。
D2Cブランドにとっては、特に欠かせないコミュニケーション方法だと言えるでしょう。
D2CブランドがSNSを使うメリットは下記のような内容が挙げられます。
- ブランド独自の魅力や世界観を、手軽に発信できる
- ユーザー側と、双方向のやりとりができる
- アンケートやライブ配信で、直接ユーザーの声を汲み取れる
- インフルエンサーとのコラボが可能
SNSの活用によって、ブランドに対するユーザーの愛着を、より大きく育てることも可能に。
ニッチなニーズを狙うD2Cブランドとは、特に相性の良いマーケティング手法だと言えます。
D2Cでおすすめのマーケティングツール
D2Cブランドのマーケティングは、専用ツールの活用によってさらにブラッシュアップされていきます。
無料編・応用編で、それぞれおすすめツールを紹介します。
無料ツール
①GoogleAnalytics
GoogleAnalyticsは、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。
- サイトやアプリを訪れたユーザー像を、詳しく分析できる
- サイトにたどり着いたあとの、ユーザーの行動を可視化できる(どこから飛んできて、どのページを閲覧しているのか?等)
- Googleが提供する他ツールとの連携が可能
アクセス解析のために必要な機能を無料で利用できるため、 GoogleAnalyticsは多くの企業で使われています。
ただし無料のため、サポート体制は限定的です。
より効率的な分析を行うためには、自身で学びながら設定していく必要があります。
分からないことが出てきた際には、YouTubeやブログなどで調べてみると意外と大体答えが用意されているためぜひ一度調べてみてください。
②GoogleSearchConsole
こちらもGoogleが無料で提供するツールの1つで、GoogleAnalyticsと連携して使えます。
- ユーザーが自社サイトにアクセスする前の情報を確認できる
- 検索流入キーワードについて、詳細情報を確認できる(表示回数・クリック回数・CTR・掲載順位)
- 検索サイト上で、自社サイトがどう扱われているか確認できる
GoogleAnalyticsとセットで使えば、顧客がサイトに到達する前のキーワードやランディングページ、到着後の行動をともに合わせて分析できます。
③Googleオプティマイズ
Googleオプティマイズは、Googleが無料で提供するA/Bテストツールです。
- 複数のパターンの中から、どれがもっとも効果的なのか無料でリサーチできる(A/Bテスト)
- ページ全体を対象としたテストができる(リダイレクトテスト)
- サイト上の要素別で、どの組み合わせが有効なのか確かめられる(多変量テスト・MVT)
Googleオプティマイズを活用すれば、サイトカスタマイズによる成果の最大化が可能に。
こちらもGoogleAnalyticsと連携して利用できます。
④ヒートマップツール(Ptengineなど)
ヒートマップツールとは、サイト上でユーザーがどのような動きをしているのか、色分けによって分かりやすく示してくれるツールです。
専門知識がなくても、データを分析しやすいという特徴があります。
ヒートマップツールで可視化できる主な情報は下記のようなものが挙げられます。
- ユーザーのマウスの動き
- クリック箇所
- エリア別滞在時間
- スクロール範囲
- 離脱箇所
人気ヒートマップツールの一覧は下記になります。
- Ptengine
- User Heat
- Mouseflow
- MIERUCA
上記4つは、無料プランがあるヒートマップツールです。
必要な機能に応じて、有料版へのアップグレードも検討してみてください。
⑤SINIS
SINISは、Instagramに特化した分析ツールです。
- フォロワー数の推移をグラフで確認できる
- ハッシュタグごとの、ランキングを確認できる
- 他社アカウントのデータを取得し、「いいね」やコメントの数を確認できる(※有料版のみ)
LITEプランなら無料で利用が可能です。
こちらも、まずは導入してみて、必要に応じて有料版への切り替えを検討するのがおすすめです。
⑥CANVA
CANVAは、オンライン上で利用可能な無料グラフィックデザインツールです。
- 7万点以上のテンプレートや30万点以上の写真を無料で利用できる
- InstagramやFacebookなどとの連携が可能
無料でオシャレなデザインを簡単に作成できるため、D2Cブランドの世界観を伝える際にもおすすめです。
Webマーケターの中で、「ツールの中で一番使用するツールはCANVA!」という方は結構いるほど、ヘビーユーザーが多く存在しています。
応用編
①Squad beyond(ビヨンド)
デジタル広告の制作から改善までを、一括でお任せできるデジタルマーケティングプラットフォームです。
- LP制作を、直感的な操作で実現
- アクセス解析やヒートマップ、テスト機能をワンストップで利用できる
- デジタル広告に関わる人々が、それぞれの作業を可視化できる
デジタル広告に関するコストを削減し、なおかつスピーディーな作業を実現できます。
②toridori(トリドリ)
企業とインフルエンサーを結ぶプラットフォームです。
- インフルエンサーやSNSを活用したマーケティングの提案を受けられる
- 最適なインフルエンサーとのマッチング
- プロモーションの効果を測定できる
あらゆるインフルエンサーとつながりを持ち、規模・業種共に、幅広い企業に対応できる点が、toridoriの魅力です。
③ADEBiS(アドエビス)
デジタルマーケティングを行う上で必要な機能を、ワンパッケージで提供するツールです。
- データの計測から分析、活用までを一括で行える
- 手厚いサポートを受けられる
「多少コストはかかっても、無料ツールでは手の届かない範囲をカバーしたい!」と考える方におすすめのツールです。
④LOGILESS(ロジレス)
OMS・WMS一体型システムで、ネットショップの受注から出荷指示までを自動化してくれます。
- 手作業での売上入力や出荷指示など、煩雑な業務から解放される
- 自動化でスピーディーな出荷対応を実現
- 「特別な顧客にだけおまけを送付」「初回購入者だけの限定パッケージ」など、細かな設定も可能
D2C事業の拡大によって、人力での対応に無理が生じてきたら、ぜひ自動化システムの導入を検討してみてください。
まとめ
D2Cブランドのマーケティング戦略は、D2Cならではの個性や特徴を理解した上で実践するのがおすすめです。
各種ツールも導入し、より効果的なファンを増やすマーケティングを実践しましょう。
ファンを意識し、そこに刺さるアピール活動を意識してみてください。
また、ブランドに興味を抱いてくれた顧客に対し、より確実に商品を購入してもらうための工夫も必須です。