D2C事業には、コンテンツマーケティングが欠かせないと言われています。
とはいえ、初めてD2C事業を立ち上げる場合、「なぜコンテンツマーケティングが必要なのか?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
この記事では、コンテンツマーケティングが欠かせない理由やコンテンツマーケティングの種類や大まかな流れについて紹介します。
D2C事業にコンテンツマーケティングが欠かせない理由
コンテンツマーケティングとは、継続的なコンテンツ配信によって顧客を惹きつけ、より良い関係の中で購買活動に結び付けていこうとするマーケティング手法です。
D2C事業にコンテンツマーケティングが欠かせないと言われる理由は、事業成功のために、顧客との強い結びつきが必須だからです。
D2C事業は、売り手と買い手が直接やりとりするビジネスモデルですが、単なるメーカー直販ではありません。
D2C事業とは、
- ブランドストーリーや世界観への共感
- 顧客と企業との強い結びつき
- 製品だけではなく、ブランドそのものへの愛着
上記のような要素によって、顧客との間に強いつながりを築いていきます。
とはいえ、顧客との間の深いつながりは、一朝一夕で作られるものではありません。
だからこそ必要なのが、質の高いコンテンツです。
・顧客にとって有益なコンテンツ作成をして、興味を惹きつける
↓
・顧客がブランド理念や世界観に触れる
↓
・ブランドを深く知り、共感や愛着を覚える
↓
・購買活動につながる
各種コンテンツをきっかけに、顧客がブランドのファンになってくれれば、他ブランドとの価格競争に巻き込まれることはありません。
製品やブランドに愛着を持ち、リピーターになってくれる可能性も高まるでしょう。
ブランドが用意する各種コンテンツは、顧客に向けた情報発信の場です。
コンテンツマーケティングを足がかりに、D2Cブランドの成功を目指しましょう。
コンテンツマーケティングの種類
コンテンツマーケティングを実践する上で、知っておきたいのがコンテンツの種類です。
メジャーなコンテンツ4つとそれぞれの特徴を紹介するので、チェックしてみてください。
①記事コンテンツ(コラム)
記事コンテンツは、文字で情報が書かれたコンテンツです。
あるトピックを取り上げて、それに関する情報を伝えられます。
- ブランドヒストリー
- 商品に携わる職人たちの想い
- 製品に込めた願いや製作背景
- 商品の活用方法(アレンジ方法やレシピ紹介など)
記事コンテンツで取り上げられる内容は、ブランドによってさまざまです。
多彩な情報を発信できる点が、記事コンテンツの強みと言えます。
またコンテンツ中で使われたキーワードは、SEO対策にも効果が期待できます。
ブランドに関連するキーワードを検索サイトに入力した人が、コンテンツを介して、ECサイトにたどりつく可能性も高まるでしょう。
②Instagramでの情報・ノウハウ発信
記事コンテンツよりも手軽に情報を発信でき、顧客の視覚に訴えかけられるのが、Instagramです。
商品やブランドに関する情報やノウハウを、より顧客に近い場所から発信できます。
Instagramを始めとする各種SNSの場合、顧客と直接やりとりできる点も、非常に大きなメリットとなります。
D2C事業との相性も非常に良いので、積極的に活用しましょう。
③メールマガジン
ブランドや商品に対して興味を抱いた顧客に対して、直接情報を届けられるのがメールマガジンのメリットです。
上手に活用すれば、サイトを訪れていない顧客にも、効果的にアプローチできるのが強みです。
近年人気が高まっているのが、ユーザーのアクションや生活に応じた顧客基点型のメールになります。
- 久しぶりにサイトを訪れたユーザーへのお礼のメール
- ユーザーそれぞれのライフサイクルに合わせた、商品案内メルマガ
個々の状況に合わせてコンテンツを意識して発信することで、顧客とのつながりを深められるでしょう。
継続的な情報発信で、顧客との関係維持効果が期待できます。
④YouTubeなどの動画コンテンツ
文字や写真だけでは不十分な情報は、動画コンテンツを使って届けるのが効果的です。
- 商品の製造過程
- 作り手の声
- 商品を活用したお悩み解決方法
ストーリーの力を存分にアピールできるのが、動画コンテンツの強みです。
ブランドに関連して、魅力あるストーリーを伝えられれば、一気にファンを増やせる可能性もあるでしょう。
D2C事業におけるコンテンツマーケティングの大まかな流れ
ここからは、コンテンツマーケティングの具体的な実践方法について解説します。
以下の流れに沿って、コンテンツ作成・マーケティング戦略を実践してみてください。
①記事コンテンツによるSEO集客
D2C立ち上げ時には、潤沢な広告費用を準備できないケースも多いものです。
記事コンテンツを充実させることにより、SEO対策を実施し、集客効果を高められます。
記事コンテンツは、「ユーザーにとって価値ある情報を提供する」という視点で準備しましょう。
お悩み解決系記事は、SEOとの相性も良く、ユーザーニーズに応える意味でも効果的です。
②読者との接点を作り、自社D2Cブランドの認知を高める
記事コンテンツをきっかけに、読者が自身の悩みを解決できれば、そこに接点が生まれます。
サイトにたどりついた時点で自社D2Cブランドについて知らなくても、コンテンツに親しむうち、ブランドや商品に対して愛着を抱くケースは少なくありません。
D2Cサイトを再訪問してくれる可能性も高まるので、
ユーザーが抱えがちな不安を掘り起こす
↓
それに対する解決策を提示する
という流れを意識して、読者との接点を増やしていきましょう。
③メルマガによる商品PR
記事コンテンツは、メルマガ登録への誘導にも効果的です。
読みたい記事の最後に「続きはメルマガで」と記載してあれば、登録したくなるのが人情でしょう。
顧客が自らメールマガジンに登録してくれれば、企業側は、登録された顧客情報をもとにしたマーケティングが可能となります。
顧客が求める情報と共に、具体的な商品PRを届けられます。
- 記事コンテンツ → 顧客にとって有益な情報に集中
- メールマガジン → 有益な情報+商品PR
それぞれが役割分担することで、記事コンテンツの質を高めつつ、売上につなげるための動線も確保できます。
④LPやブランドサイトへ誘導
メルマガにLP(ランディングページ)やブランドサイトへのリンクを記載しておけば、顧客の誘導が可能となります。
メルマガは商品PRの初手ではありますが、そこで全てを伝えきる必要はありません。
詳細情報が記載されているサイトまでの足がかりとして準備しましょう。
また、肝心のサイトが整っていなければ、顧客の離脱につながります。
- 記載された情報が読みにくい
- ページ全体の使い勝手が悪い
- 必要な情報がどこにあるのか見つけ出せない
このようなトラブルがないよう、しっかりと準備を整えておきましょう。
⑤商品の購買(CV)
サイトにたどりついた顧客が商品を購入したら、ようやくCVを獲得できます。
やや遠回りに思えますが、さまざまなコンテンツで顧客との接点を増やすことは、D2Cブランドにとって重要なポイントです。
接点が増えれば増えるほど、ブランドや商品に対する愛着を育てられる可能性が高まるでしょう。
以上、一般的な流れについて解説しましたが、どのコンテンツをどう拡充し、どのような層に訴えかけていくのは、それぞれの自由です。
ブランド戦略の一環でもあるため、幅広い視点で、より大きなメリットが期待できる手法を選んでみてください。
まとめ
D2C事業を成功させる上で、コンテンツマーケティングは欠かせないものです。
コンテンツを通じて、商品やブランドの魅力を積極的に発信していきましょう。
これからD2C事業をスタートする場合、各D2Cブランドが、どのようなコンテンツマーケティングを実践しているのか注目してみるのもおすすめです。
成功事例の中から、より魅力的なコンテンツ作成事例、顧客を惹きつけるパワーを持ったコンテンツ例も見つけ出せるでしょう。